秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

マイナス40度も珍しくない極寒の北海道・天塩研究林。そんな土地に立つ小屋に集まった、学者や仲間たち。

環境会議の会場となった古城近くで発見された人骨。

北海道で撮影旅行中の動物写真家・吉本はある日、巨大なヒグマに襲われ、九死に一生を得る。

父親とアラスカに来ていた小田切俊一は、ロッジで飼われている小熊のアダムと遊ぶのが好きだった。

地元から遠いアパラチア山脈の自然保護地区で職を得たライス・ムーア。ある日、胆嚢を切り取られた熊の死体が発見される。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

「姦通」していた男女が熊に殺された—。

斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。

夜が明けて、その光の中で愛する人々をしっかりと抱きしめるためにーー。淳平は36歳の小説家。

「こいつは本当に熊なのか!?」想像を絶する巨体、自動車をめりめりと引き裂く怪力。